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天然歯とよく似た構造を持つインプラント
インプラントの最大の魅力は、なんといっても天然歯に近い働きをしてくれるところ。
入れ歯治療では、噛む力が天然歯の3割程度にまで弱まってしまいますが、インプラントは、7~8割にまで回復できることが分かっています。
今回のやまぐち歯科ドクターコラムでは、回復を実現する鍵であるインプラントの構造についてお話しします。
天然歯ほどしっかり噛むことができるのはインプラントだけ
みなさんが普段何気なく取っている食事。
食べ物を噛むときに、一体どれぐらいの力がかかるのかをご存じでしょうか?
その答えは、なんと30代男性で60㎏、女性で40㎏にもなるといいます。
天然の歯は、この大きな圧力に長年耐えなくてはならず、かなりしっかりとした構造と機能を持ち合わせる優れものなのです。
しかしその反面、歯を失ったときの影響は大きく、たとえ歯を1本失っただけでも、噛む力は大幅に損なわれます。
入れ歯治療を行っても食事がしづらいという悩みを持つ人が多いのはこのためですし、食べ物をしっかりかみ砕けなくては胃腸に負担をかけるため、体全体の健康にまで悪い影響を及ぼしかねません。
天然の歯の噛む力を100としたとき、入れ歯は噛む力が30ぐらいにまで落ちてしまいます。
ところがインプラントでは、70~85くらいにまで回復させられることが明らかになっています。
インプラントを希望される患者さまが圧倒的に多いゆえんは、ここにあるでしょう。
インプラントの構造
どうしてインプラントだとしっかり噛むことができるのか。
それば、インプラントが天然歯とよく似た構造を持つためです。
天然歯は、歯ぐきの中に埋まる歯根と、外に出ている白い部分の歯冠、この2層の構造で成り立ちます。
さらに歯根は顎の骨に固定されているので、噛む際に大きな圧力がかかってもぐらついたりすることはありません。
インプラントは、人口の歯根を天然歯の歯根の代わりとし、そこに歯冠の代用となる人口歯冠を着ける治療方法です。
つまり歯根まで復元して天然歯の構造を再現するため、天然歯と同じように機能するのですね。
入れ歯やブリッジの構造
これに対し、入れ歯は失った歯の歯ぐきの上に人口歯を装着します。
歯根部分を復元しないので、固定があまくぐらぐらしてしまったり、すぐにずれてしまったりという不具合が起こりやすくなります。
ブリッジは周囲の歯の歯根を土台にはするものの、土台の方で失った歯の分の圧力までを支えなくてはならないため、土台の歯によくありません。
また、土台になる箇所をけずることになり、その点も好ましくありません。