2017年01月6日妊婦歯科治療

妊娠で歯がボロボロになるのは、防ぐことができる

妊娠後、歯が悪くなってしまったという話はよく聞きますが、これは、当院の患者さまを見ていても、残念ですがその通りです。

でも、誤解もあります。まず、妊娠でお腹の赤ちゃんにカルシウムが取られたせいでそうなったとよく考えらますが、それは違います。

それに、どうしようもないことと思われていますが、それも大間違い。

防ぐことができるのです。

なぜ妊娠で歯がボロボロになるの？

歯は骨と違い、カルシウムが入れ替わることがありません。

これは、たとえ妊娠しても同じことで、お母さんの歯から赤ちゃんに、カルシウムが流出することはありません。

ですから、よく言われる、妊娠すると歯からカルシウムが失われて、歯がボロボロになるというのはウソです。

では、どうして妊娠すると歯がボロボロになってしまうのでしょうか。それは、妊娠中は歯磨きが不十分になりやすいから、そして、口腔内の環境に変化が起こるからだと考えられています。

その結果、虫歯や歯周病が発生しやすくなるというわけですね。

歯がボロボロになることを防ぐ方法

①妊娠中、怠りがちになる歯磨きをきちんとする

妊娠中は、歯をしっかり磨いているつもりでも、磨けていないということが多いようです。

特に妊娠初期は、歯ブラシを口に入れると気持ちが悪く磨けないということも起こります。

そうならずに、歯磨きができるためのコツをお伝えしましょう。

＜妊娠中の歯磨きのコツ＞

●ヘッドの小さい歯ブラシを使うようにしましょう

ヘッドの小さい大人用の歯ブラシ、例えばタフト♯24、ヘッドの大きい子供用の歯ブラシ、例えばタフト♯20などがおススメです！

●刺激の強い歯磨き粉を避け、低刺激のものを使うようにしましょう

低発泡性デンタルジェルセンシティブがおススメ！

●掻き出すように磨くと、楽に磨けます

妊娠後口臭が気になるようになったというご相談もよくありますが、これも、歯磨きができていないことによって、口腔内が清潔に保てていないことが原因の一つ。

しっかり歯磨きするよう心がけましょう！

②妊娠によるお口の環境の変化に対応するためにも、歯磨きを

妊娠中期から後期にかけては、お腹の胎児が大きくなって胃が圧迫されるために、一度にたくさん食べられなくなります。そのために、食事の回数が増えたり、間食が多くなったりします。

さらに、妊娠中は甘いものの摂取量が増えるのことが一般的です。そういったことにより、この時期はいつも以上に小まめにケアをしないと、お口の中を清潔に保つことが難しくなります。

めんどうですが、食事後にはいつも歯磨き。これを習慣づけるようにしてください。