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生活習慣を見直して顎関節症を治しましょう Vol.2
2016年12月20日
顎関節症の原因はさまざまです
顎関節症で山口歯科に来院される患者さまも、年々増えています。日本人の約半数は顎関節症とも言われていますが、そのことを実感しています。
さて、それではどうして顎関節症になってしまうのでしょうか?原因と予防について見ていくことにしましょう。
顎関節症は、嚙み合わせの異常などの〈口腔習慣〉と、歯を食いしばるなどの〈生活習慣〉の2つが大きく影響します。
原因は人によってさまざまですが、口腔習慣と生活習慣を整えることで、ほとんどの症状の改善が期待できます。
<主な原因>
・嚙み合わせが悪い
・パソコンやスマートフォンの長時間の使用
・歯ぎしりや、歯のくいしばり
・頬杖をつく癖
・咀嚼を左右どちらか一方ばかりでする
・固い物、あるいは柔らかい物ばかりを食べている
・横向きで寝る
・先天的に顎が弱い
・転倒
・ストレス
<現代の生活習慣は顎関節症になりやすい!>
みなさん、パソコンやスマートフォンは毎日必ずといっていいほど使われると思います。しかし、これらの使用中は、無意識に歯をくいしばってしまうことが多く、顎関節や歯、周囲の筋肉に大きな負荷がかかって、顎関節症の原因ともなるのです。
また、ストレスを感じたときにも歯をくいしばるものです。だから、ストレス社会と言われる現代は、顎関節症になる人が多いのかもしれません。
口を閉じたときに、上下の歯は少し開いているのが正常です。顎関節症にならないためにも、その状態を保つように、時々意識してみるようにしてください。
<若い女性に特に多い>
顎関節症は、特に若い女性の患者さまが多いように思います。これは顎が小さく、構造的にも弱いことが原因だと考えられます。予防に努めるようにしましょう。
顎関節症は治療すればほとんどが治ります
治療は開口訓練などのストレッチや、顎関節症の原因になる癖を直すよう生活習慣の見直し、マウスピースなど道具を使っての療法などを組み合わせて行うことからスタートすることが多いです。顎関節症は時間の経過とともに症状が悪化することが少ないので、手術や、歯を削るなど、患者さまに負担の大きい治療は避けるようにします。
ただ、くいしばりなどを初めとする癖は、無意識に出るものなので、完全に無くすことが難しくもあります。そこで、この問題をクリアするために注目されているのが行動認知療法です。「歯をくいしばらない」と書いた張り紙を家中にするなどというのが、この療法の例です。
ストレッチでは、指で下顎を徐々に押し下げていき、口を大きく開けられるようにします。こめかみ付近のマッサージなども効果的です。
症状に合わせて、その他の治療法とも組み合わせながら治療を進めます。顎関節症はすぐに治らないので、気長に取り組むことが肝心ですが、ほとんどの顎関節症は治療をすれば改善するので、あまり心配せずに一度ご相談ください。